2026年6月18日
はじまり支援事業
2026年度「うつわとお洋服のお渡し会」開催レポート
2026年2月・3月・5月、手の長いおじさんプロジェクトでは、
社会的養護のもとで暮らす若者や巣立った若者たちへ、器やお洋服を手渡す「うつわとお洋服のお渡し会」を開催しました。
今年度は、2月14日、3月21日、5月16日の全3回開催。
おかげさまで74組113名(付き添い含む140名)の方々にご参加いただき、器やお洋服など合計1,025点をお届けすることができました。


暮らしが始まったからこそ見えてくる「必要なもの」
これまでのお渡し会は、進学や就職を控えた1〜3月に開催することが中心でしたが、
今年は初めて、5月にも開催しました。
新しい暮らしが始まって少し経ったこの時期だからこそ、
「一人暮らしを始めてみたら小皿が足りなかった」
「友達が遊びに来た時に使える大きなお皿が欲しかった」
「子どもの面談に着ていく服を探していた」
など、それぞれの暮らしの中で見えてきた必要に応える機会ともなりました。
会場いっぱいに並んだ器やお洋服の中から、参加者のみなさんにはお気に入りを選んでいただきました。

お渡し会には、児童養護施設や里親家庭を巣立つ学生、巣立った後の若者、母子生活支援施設を利用する親子など、さまざまな方が参加してくださいました。
また今回は、保護対象ではあったものの、どの支援機関にもつながることができなかった虐待サバイバーの方にもご参加いただくことができました。
活動を続けるなかで、これまで出会えなかった方々へも少しずつ届き始めていることを実感しています。
会場では、おにぎりやお味噌汁を囲みながら近況を話したり、スタッフやコーディネートをサポートしてくれるモデルさんたちと一緒に器やお洋服を選んだりと、
ゆったりと思い思いの時間を過ごしていただきました。
中には思わず涙ぐまれる方の姿もあり、私たちにとっても忘れられない一日となりました。
参加者のみなさんの声
器について
「一個一個の器に、作家さんの応援してくれているというあたたかさを感じてうれしかった」
「全部素敵で優柔不断でしたが、スタッフの方が最後まで一緒に選んでくれて、一人暮らしで利用するイメージができました」
「同じものが一つもなくて、作者さんのこだわりを感じました」
お洋服について
「自分ってこんなのも着れるんだ……!と幅が広がりました」
「自分では選ばない服を選んでもらい、新しい扉が開いたような気がしました」
「モデルさんに選んでもらったことが、きらきらして温かい経験になりました」
「普段は購入できない素敵なお洋服を譲っていただき、本当にうれしかったです」
器やお洋服そのものだけでなく、選ぶ時間が参加者のみなさんの心に残っていることが伝わってきました。

メディア掲載について
手の長いおじさんプロジェクトの活動は、昨年より継続して『暮しの手帖』に取材いただいており、今回のお渡し会についても取材をしていただきました。
また、現在発売中の『芸術新潮』にも活動をご紹介いただいております。(リンク)
作り手のみなさまからお寄せいただいた器やお洋服が、若者たちの暮らしへとつながっていく様子や、社会的養護の現状について、多くの方に知っていただく機会となれば嬉しく思います。

2026年度 お渡し結果
・参加者数
74組113名(付き添い27名)合計140名
・お渡し点数
器・お箸:454点
お洋服・ファブリック・帽子など:571点
合計1,025点
<器・カトラリー>
飯高幸作/石川昌浩/伊藤丈浩/伊藤嘉輝/井上尚之/故金あかり/郡司製陶所/小島鉄平/久野靖史/坂本創/十場あすか/壷田和宏/壷田亜矢/平岩愛子/松形恭知/松原竜馬/角田淳/松本かおる/松本行史/山口和声/米原暁雄
<洋服・ファブリック・帽子>
enrica/宝島染工/苣木紀子/BIGI/homspun/MY TWENTYFOUR SEVEN INK/MELROSE/YARN HOME
<スタイリング・食・イラストなどのご協力>
有限会社フライデイ/樋場早紀さま/塩山舞さま/Osakuさま
おわりに
ご寄付くださった作り手のみなさま、お洋服ブランドのみなさま、そして活動を支えてくださったすべてのみなさまに、心より感謝申し上げます。
今年度は、お渡し会に加え、「自分をひらく教室」や「つながりのお茶会」といった新しい取り組みもスタートしました。
器やお洋服を届けることはもちろん、その先にある出会いやつながりも大切に育みながら、これからも活動を続けてまいります。
今後とも、温かく見守っていただけましたら幸いです。

